書籍メモ:具体⇔抽象トレーニング

仕事のこと

2024年に読んで一番タメになったと思った本。
「頭がよい」とされる人の思考の仕方が、すこし分かった気がする。

「アイディアが出なかったり、仕事で行き詰まるのはなんでだろう」
「プレゼンで、予想しない質問がきたときに答えられない」
「上司の指示が曖昧でいらつく」

などなど、仕事の中で感じていたいくつかのモヤモヤは、具体⇔抽象トレーニングで、具体と抽象の間を行ったり来たりする思考法を身に付けると、解決できるように思った。

書籍情報

細谷功「具体⇔抽象トレーニング」(PHPビジネス新書)

細谷さんとは大手電機メーカー勤務の後、ビジネスコンサルタントとして活躍されている方。ぽんこは今回は初めて細谷さんの著者を購入しました。

ぽんこの印象に残ったところ

※「」の中は、本文から抜粋。「・・・」より後は、ぽんこの偏見交えた解釈。

  • 「抽象度があがるほど、理解できる人が少なくなる」
    ・・・抽象的な指示をされるよりも、具体的な指示をしてもらった方がよっぽど分かりやすい。ただ、仕事で評価されるには、指示が抽象的でもこなせるようにならないといけない。選挙の公約でも「政治再建」といわれるよりも、「全員にXX円配ります!」とか「消費税ゼロにする!」といった超具体的な政策を行ってくれた方が、国民の大勢に響く(代表としてどちらを掲げるべきなのか、は置いておいて)。
  • 「水は低きに流れる」
    ・・・具体的に考える方が楽。意識しないと、人は具体的で分かりやすいことしか理解しようとしなくなり、その背景にある規則性や共通点など、抽象的な概念については考えない。
    「具体的にいってくんなきゃわかんないよ~」とよく文句を言っていた自分を、少し反省した。。
  • 「自由度小の具体、自由度大の抽象」
    ・・・上司から具体的な指示を受けたとき、答えが見つからなくて行き詰まる人と、思考を転換して、何かしらの答えを持ってこれる人がいる。この違いが、「具体」と「抽象」にあるのだとわかった。つまり、後者の人は、上司から受け取ったタスクを抽象化することができるから、お題からそれずに、方向転換ができるのだ。例えば、「XXの最新の市場動向を調べろ!」と言われて、XXのデータを見つけられなかったとする。このときに「もともとは△△の事業性を見るためのタスクなんだから、データが見つかりやすい●●の市場動向でも問題ないはず!」と頭をひねって答えを出せる。
  • 「抽象化とは、都合の良いように切り取ること」
    ・・・ここでいう切り取りは、目的にあわせて深堀する範囲を狭めること(縦の切り取り)を指す。自分の主張にあわせて好きなように話を切り貼りすること(横の切り取り)とは違う。例えば、政治で不祥事を起こした人を糾弾する場合に、「以前にもこんなことをしていた」とか、その不祥事以外のことを持ち出してその人の罪を議論するのは、横の切り取りといえる。一方で、今回の出来事に限定して、その人にどんな反省点があったのかを深堀することは、縦の切り取りになると思う。例をもって創造してみると、「縦の切り取り」は未来に向けた考えの深化につながるけど「横の切り取り」は議論が発散して、いつまでも本質に届かないないように思う。

まとめ

会社でクライアントと議論をするとき、上手なファシリができる人は、議論の方向が目的からそれたときに、それに気づいて、うまく調整することができる。

これも、具体⇔抽象を上手くできていることの証なのだと気づいた。

私はこれがとっても苦手・・つい、目の前で言われたことを正面から受け取って、それにダイレクトに回答しなければ、と思い込んでしまう。

目の前で起こったことを一度抽象化してみて、また具体に戻す。これができるようになると、仕事の効率や、クライアント・上司とのやりとりもきっとスムーズになるのだろう。

答えに窮したときには「そもそもどういう意図で聞いているのだろう?」「目的はなんだっけ?」と一度かんがえる癖づけをしていきたい。

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